N先生の離任☆3月25日、今日は退院後の初外来。受付を済ませ待合室で待っていると、張り紙に気づいた。 【3月31日付け、N先生離任。4月1日より、N先生着任】 (偶然同じイニシャル) ちょっと…というか、かなりショック。 N先生が居なくなるだなんて、考えもしなかった。 どこの病院に行くのかな~。近くなら…聞いてみよう。 結局、今日は頭が真っ白になり何にも聞けなかった。 3月31日、外来。血液検査。 N先生とは今日が最後になる。 N先生の方から、 『今日で僕、離任になります。今度、○○さんの主治医は、新しく来るN先生です。』 『…』私は、涙があふれて言葉にならなかった。 『今度はどこの病院に行くんですか?』 『N市の大学病院だよ。』 『…』かなり、遠い。 ますます、私は黙ってしまった。看護士さんが背中をさすってくれる。 N先生が言った。 『闘うあなたの頑張り、治療を最後まで見守ってやれず申し訳ない』 涙がもう止まらなかった。 『大丈夫。今度来るN先生は、良い先生だから…大丈夫だよ。 だから、最後まで子供さんのために頑張って!』 『はい…有り難うございました』 沢山言いたい事はあったけど、涙が鼻水が止まらなくて何にも言えなかった。 私は、自分の主治医がN先生で本当に良かったと思った。 無口で、話し方がゆっくりしていて落ち着きがある。 1つずつ、何でも私と確認し合いながら進めて行く。 外科には【腕がいい】と言われるM先生もいたが、私はM先生の雰因気が嫌いだった。他の患者さんと話している様子を聞いていても、全然温かみがない。 だから、患者さんからは『診察が面倒臭い』とか『若い』とかいろいろ言われていたけれど、N先生の方が私にとっては【イイ】先生だ。 せっかちな患者さんにはせっかちなM先生があっていると思うし…。 N先生、本当にありがとう。 いつまでも、そのままで。そのままの先生で居てください。 ジャンル別一覧
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